ALEXと僕からの、ありがとう…![抜粋]

2023年11月14日に送られたCLUB MISSIVEより抜粋

Alexのアルバム『Windows in the Sky』は、典型的なバンドの旅とは程遠いものだった。全てはAlexが僕に囁いた脆い言葉から始まったんだ。それは”バンドをタンジェへ連れて行って、そこで何か素晴らしいものが生まれるか、またはタンジェがバンドにとって最後の場所か見てみよう”というものだった。この囁きはAlexの手の中にあった種のようなもので、まだ土の中に植えられてもいなかったし、どこに植えて育てたら良いかも分からないものだった。それでも、その種はAlexの手の中、心の中に確実にあって、徐々に根を張っていったんだ。お互いの存在を信じ(友情)、Alexは誕生させるべきパワフルで価値のあるものを持っていると知っていた(音楽)。そして、一部の人たちは忠実に僕らとやりとりを続け、僕らを励まし、辛抱強く待っていてくれたんだ!(君たち) 

この囁きから今朝まで、Alexの手にあったこの種、それは溢れんばかりの命を秘め、知るべきこと、味わうべきこと、楽しむべきことをたくさん持っていた…この小さな種が、僕ら個人、そしてグループとして持つ庭園に咲く最も美しい花となったんだ。この章を「The Love That Moves」のレコードを通して君とお祝いする以外、最高の方法はなかったよ。Alexが初めて”I will conquer darkness and make it shine.”(闇に打ち勝ち輝かせる)と歌った時のことを忘れはしない。この当時、Alexの魂には燃え盛る地獄の欠片があって、僕の目の前で、彼の心の奥深くに希望の種が根を張るのを見るのが難しいときだったんだ。僕は、そういう悪を前にして無力感を感じていた。だから、この言葉がAlexの口から出てきた時は、とても感動したよ。それは弱々しい囁きだったけど、徐々に大きく、強くなっていき、それは特に2020年7月に開催した無観客ライブ配信で顕著に現れた。あの時はコロナ真っ只中で、物事がようやく上手くいきそうな時に、文字通り、誰かや何かが僕らの羽をちぎって飛べないようにしてるんじゃないかと感じた時期だ。けれど、君はそこにいてくれて、ライブ配信を見てくれた。それはただの言葉ではなく、日々の決断なんだと確かめさせてくれた。愛は腐った根を取り除くだけでなく、より肥沃な場所へと移し、そこで本物の明るい光を浴びさせてくれるんだ!